2021.09.15
C値ってなんで大切?業界大手の施工会社プレゼン資料から解説します。
先日、日本住環境株式会社さんをお招きして、高気密・高断熱についての勉強会を開催しました。
この記事では、勉強会で使用した資料を基に、特にC値にフォーカスしてご説明してまいります。
■日本住環境株式会社
高気密・高断熱・冷暖房・計画換気を軸に、高気密・高断熱住宅の発展を追求し、
住む人のため、住む人とともに快適な温熱住環境を実現します。
https://www.njkk.co.jp/
ーこの記事のポイントー
1:なぜ気密が重要なの?
2:気密性能【C値】とは?
3:目指すべきC値とは?C値の基準
4:なぜいま高機密高断熱なのか
5:C値の各国の基準と各メーカー・工務店の基準
6:測定と簡単な施工方法
7:ウレタン吹き付けでは気密は不十分
8:当社でできること
北海道には、寒い冬でも乗り切れるあたたかい家がたくさんあります。
その秘密は、ほとんどの家が高機密・高断熱だからなんです。
例えばこたつの所有率。
こたつ=冬に寒い地域で多いのでは?というイメージがありますが、北海道の所有率は全国最下位。
一番寒いはずの地域が一番低い所有率。
それだけ北海道の家は全体が暖かいという事なんですね。
続いてはこちら。
「朝起きた時の寝室の温度(1月)」を都道府県別に表しています。
夜寝る前に暖房を切り、朝起きた時に何度だったかという検証データになります。
高断熱高気密(北海道)の家がどれだけ暖かいか、具体的な温度で比較しています。
ここでもやはり北海道が一番暖かいことがわかります。
逆にあたたかいイメージのある九州地方で10度未満の寒いデータが目立ちます。
気密が低いとどうなってしまうのでしょうか?
気密性が低い=家の隙間が多いということ。つまりは穴が開いた浴槽のイメージなんです。
せっかくあたためた空気や冷やした空気もすぐに外にでていってしまいます。
そして室内でも大きな気温差が発生して、結露やカビ、ヒートショックの原因にもなってしまいます。
それでは高気密を表す数値:C値って一体なんなんでしょうか?
C値=家の気密性能を表す数値
例えばC値1.0の場合は、家全体ではがき1枚分の隙間があるということ。
この数値は小さければ小さいほど気密性能が高くなりますが、図面上で測ることはできません。
建築後に専用機械を用いて気密測定をしなければ分からないんです。
実際には図のような方法で気密を測定します。
気密測定器で家全体のスキマの総面積を測定して、それを床面積で割ったものがC値(㎠/㎡)になります。
では目指すべきC値はどれくらいなのでしょうか?
35坪程度のC値のイメージは図の通りですが、ハガキ1枚分って生活にはどれくらい影響があるのでしょうか?
▼ C値1.0の場合
隙間風が少なく、計画的な換気を実現可能。家中の温度ムラは少ない。
▼ C値0.5の場合
隙間風がほぼ無く、外気の影響をほとんど受けないレベルです。家中の温度ムラがほぼ無く快適。
目指すべきC値は0.5以下であれば、すきま風もなく快適に過ごすことができます。
こちらは気密が低い住宅のサーモグラフィです。
冬の時期、図の真ん中上部のエアコンから暖かい空気が出ていますが隙間風が多く、部屋全体が温まっていません。
足元は寒いのにエアコンの風だけ暖かい状態に。
残念ながら快適とは程遠く、省エネ性もありません。
一方、C値0.43と非常に高い気密性で断熱等級4(特別高いわけでは無く、一般的な断熱レベル)の場合のサーモグラフィ。
気密性能が良いので部屋中の温度ムラが無く快適に過ごせています。
室温にムラがないのでエアコンによる過乾燥も防げますし、この家で一番寒い浴室でも18度以上あります。
温度差が少ないのでヒートショックのリスクも少なく健康に過ごせます。
先ほどの低気密の家と比べると違いが良くわかりますね。
こちらは各国のC値基準です。
カナダのR2000は今から30年以上前の基準ですが、C値1.0以下を基準としています。
図に掲載されている日本の基準は1999年のもので寒冷地2.0、関東は5.0で
高気密とは呼べない数値が基準化されています。
さらに現在の日本ではC値の基準はありません(2009年に撤廃されています)。
C値は完成後でないと計測できないため、役人の方々は図面だけで判断できなかったり、
大工さんは忙しいのに計算してられないなど、撤廃になった憶測は多々ありますが、
C値に関しては2009年に撤廃されて以来、日本では国の基準がない状態です。
しかも日本ではZEHにもHEAT20にも断熱基準のみ。
どれだけ日本の住宅基準が遅れているかよくわかりますね。
ではなぜいま、高気密高断熱なのでしょうか?
お施主様側からすると、省エネ性能が高く、快適で健康な家づくりができることが一番の理由です。
そして工務店さん側からすると、他社さんとの差別化や、高性能を求めるお施主様への大きなアピール材料となります。
数年後には当たり前になっていく高気密住宅が今まさに旬なんですね。
例えば一条工務店さんは、「家は、性能。」というキャッチフレーズで差別化に成功しています。
高断熱高気密という曖昧な言葉を数値化し、ホームページや展示場で全面的にPRを行った結果、
現在では積水ハウスさんを抜き、ハウスメーカートップの建築棟数です。(分譲系の飯田グループは除きます)
また、信憑性は定かではありませんが、インターネットで検索すると、各工務店のC値が一覧で掲載されてします。
*お施主様が工務店さん選びの際に見ている可能性がとても高い資料です。
さらには登録者数数万人を誇る多くの住宅系Youtuberと呼ばれる人たちが
今まで一般のお施主様が知り得なかった情報を分かりやすく配信しています。
さらにコメント欄に質問をすると返答があったり、別の動画で詳しく説明したりと、とにかくお施主様が理解しやすい。
ということで、新築をご検討中のお施主様は展示場、インターネットやYoutubeなどで
必ずC値を目にする機会が多くなっていますので、聞かれた際には適切な説明ができることも求められています。
ただ気密測定って、めんどうなんでしょ?
いえいえ、お任せください!
たしかに気密=めんどうですが、石川商会住宅機材と日本住環境は
設計時からご一緒させていただくことで、一貫してサポートいたします。
・気密仕様のご提案
・気密施工のマニュアル作成
・施工現場へお邪魔しての施工指導(3回)
・竣工後の気密測定
そして施工は簡易で追加コストも少ないボード気密施工がおすすめです。
ボード気密工法とは、ノボパン、ダイライトなどの透湿性のある構造用面材で気密を取る工法です。
気密と言えば室内側に気密シートを張る工法が一般的ですが、
ボード気密工法はシート張りよりも簡単で職人さんの技術による差が小さいんです。
ちなみにボード気密工法自体は昔から存在していましたが、
面材を使わず筋交い工法が主流だったため、あまり普及しなかった背景があります。
ボード気密工法は断熱材の種類を選びません。
気密シートも省略できて簡単に高気密化することができます。
石川商会住宅機材と日本住環境は、このような施工方法などもマニュアル作成から現場指導まで一貫して行っています。
実際のところ、どうなんでしょうか?
業界最大手アクアフォームのC値は2.0以下と記載があります。
以前、実際に測定した結果は1.5程度でしたが、
高気密を目指すのであれば別途気密工法(ボード気密orシート気密)は必要になります。
お任せください!
高気密にぴったりの24時間換気装置も同時にご提案いたします。
第3種ダクト式24時間換気システム
「ルフロ(R)400」
ルフロの5つのポイント!
1:お父さんのよかった
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とにかく面倒なことは我々にお任せください。
高気密から換気システムまで一貫してご提案いたします。
メーカー同行でのご提案も含め、お気軽にお問い合わせください。
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株式会社石川商会住宅機材
〒289-2504 千葉県旭市二の1710
TEL : 0479-62-1341
https://ishikawa-1341.co.jp/